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海上保安庁の臨検、実際に受けてみてわかったこと

海上保安庁の臨検、実際に受けてみてわかったこと

船舶免許の教習を受けながら、「海上保安庁の臨検」と聞いてどこかビクッとした記憶があります。なんとなく厳しい取り調べのようなイメージがあって、できれば遭遇したくないな、と思っていました。でも実際に受けてみると、そのイメージとはずいぶん違いましたね。今回は豊洲水門付近で経験した臨検の一部始終をお伝えします。

突然の停船命令

水門付近での遭遇

その日は天気もよく、東京湾をのんびりクルーズしていました。豊洲水門のあたりを通過しようとしたとき、すれ違いざまに海上保安庁の船から停船を求められました。正直、最初は「え、自分?」と思いましたね。

周囲を見渡してみると、豊洲水門の入口付近はちょうど水路が広くなっていて、他の船の往来をあまり妨げずに停船させることができる場所でした。車で言うと、高速道路の料金所のあたりで行われる検問のようなイメージかな、と。安全に停船させやすい場所を選んでいるんだろうな、と感じました。

タモによる書類の受け渡し

臨検と聞くと、海上保安庁の職員が船に横付けして乗り込んでくるイメージがありました。でも実際はそうではありませんでした。

海保の船が横に並んだあと、職員の方がタモ(魚をすくうあの長い網)をこちらに差し出してきます。そこに免許証と船検証、船舶検査手帳を入れて渡す、という流れでした。接触を最小限にしながら書類確認できる、よく考えられた手順だなと感心しましたね。よくよく考えてみると大きな船同士ならともかく、こちらは20ftのプレジャーボートだったので、接触したら危ないですよね。

臨検で確認されること

書類と法定備品のチェック

タモで書類を受け取った職員の方は、免許証と船検証、船舶検査手帳をひととおり確認してから、いくつか質問を投げかけてきました。内容はこんな感じです。「今日の同乗者は家族の方ですか?」「船舶免許をお持ちの方はほかにも同乗していますか?」「今日は何時に出航して、どちらをクルーズしてきましたか?」

雑談半分、確認半分といった雰囲気で、威圧的な感じはまったくありませんでした。街中での職務質問に近い感覚、といえばわかりやすいでしょうか。

確認される主な3点

臨検で見られるポイントは大きく分けて3つです。まず、船舶免許証船舶検査証(船検証)の携帯。次に、ライフジャケットを着用しているかどうか。そして、ボートのサイズや航行区域に応じた法定備品が揃っているかどうかです。

書類の不携帯や法定備品の不足は、罰金の対象になります。免許証の不携帯で10万円以下(船舶職員及び小型船舶操縦者法 第三十二条)、船検証の不携帯で20万円以下(船舶安全法施行規則 第六十八条 一)、そして法定備品の不足は50万円以下(船舶安全法 第十八条 九)の罰金が課されることもあるので、念のため覚えておくといいでしょう。このあたりのプレジャーボートに乗っていて違反しそうな内容はどこかの機会で整理しようと思います。

出航前点検の大切さ

出航前点検が生きた場面

今回乗っていたのはレンタルボートでしたが、出航前にきちんと自分で点検を行っていました。船検証の場所を確認し、ライフジャケットや法定備品も備え付けられた場所と状態をひととおりチェックしてから出発しています。

だから、書類を求められたときにスムーズに出せましたし、「あれ、どこに入れたっけ?」と焦ることもありませんでした。こういう場面で、出航前点検の習慣がちゃんと役に立つんだな、と実感しましたね。

慌てないためのひと工夫

出航前に確認しておきたいのは、免許証・船検証・船舶検査手帳の3点セットです。レンタルボートの場合は書類がすでに船に積まれていることが多いですが、場所をきちんと把握しておくことが大切です。自船であれば、取り出しやすい場所にまとめて保管しておくと安心でしょう。それぞれの期限が切れていないかも、忘れずに確認してください。

臨検を受けての感想

停船を求められた瞬間はドキッとしましたが、終わってみれば「思っていたよりずっとスムーズだったな」という感想です。日頃から準備をしておけば、臨検はそれほど身構えるものではありません。

あなたは出航前、書類と法定備品をきちんと確認してから船を出していますか?

参考文献

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